この板碑(青色塔婆)には、鎌倉時代の永仁二(1294)年八月という記年銘があり、中央上部には阿弥陀如来、その左下に観音菩薩、右下に勢至菩薩の阿弥陀三尊を表す梵字が、蓮台座の上に薬研彫で彫られている。
下部に一部欠損が見られるが、700年以上の年月の経過を感じさせない良好な状態が保たれており、現存する大泉町最古の石造文化財として、昭和54年に重要文化財に指定されている。
当院にはこの他に、記年銘のない板碑が3点保存されているが、いずれもこの時代にこの地域を領有支配していた藤原秀郷流の寄木氏、または、当地の峰崎家古文書に記録されている小山氏か峯崎氏の供養塔と推定される。
高さ 67cm 幅 26.5cm 厚さ 3cm
材質 緑泥片岩